6月4日。恒例の楽しい家族誕生会が終わった。
11回目の誕生日を迎える私の次男息子、名前は『セカイ』である。
ここまで大病を患うこともなく、スクスク成長してくれた。
誰に似たのか食は細く体は小さい。その上、勉強はあまり好きではないようで、
いわゆる『遊んでばっか』のガキんちょだ。
今はなぜかケン玉にハマっており、私から見てもかなり『達人』の域に達している。
先日の自転車サイクリングの時も「しんどくなるから極力荷物は減らすんだ!」
とリュックの軽量化を勧める。
「わかった!」そう言うと彼の選択が始り「パンツ、カッパ......ケン玉」
と軽量化を完全に無視。......肌身離さずとはこのことである。
勉強はあまり得意ではないが、人間だれしも多かれ少なかれ『取柄』はあるものだ。
私は彼の秘めた才能に期待している。
一つは底抜けに『明るい』。
明るさは周りを自然に幸せにする最大の『取柄』だと私は思う。
そのおかげで私はいつもパワーをもらうのだ。
もう一つは『独創性』だ。
彼は私に似たのか、工作好きでヒマがあると絵を描いたり、段ボールをつかって何かを作ったりしている。
技術的にはソコソコだが、その『センス』は光るものを持っている。
学校の工作絵画でキラキラ折り紙を使って『光るもの』という題材を与えられ、
皆が星空や太陽を描くなか、なぜか彼は『おっちゃん』を描いた。
ハゲのおっちゃんの頭を表現したかのようにみえたが、彼は違った。
よく見ると『歯』が光っているのだ。
『光る歯』と表現したかったのか.....。なぜおっちゃんかは未だ不明である。
先日の誕生日の時もだ。彼は食事の後におもむろに落書き帳に絵を描き始めた。
サラサラっと書き終え、自慢げに私に見せる。「ん?何これ....ぷっ」
彼は「1013年後のビリー」と自信満々に笑って言った。
ウチの愛犬「ビリー」を進化させたのだ。
「どこから来たのか、その発想」「なぜ1013年なのか....」
謎は深まるばかりだが、宇宙のような彼の脳ミソに未来を感じた。
私自身、昔から勉強は得意ではなく
「勉強できなくても立派な人はいる!」と『家族ゲーム』のセリフを言うタイプだった。
もちろん勉強はできるにこしたことはない、
しかし人間の持つ才能の可能性はどんなところで開花するかは誰にもわからない。
私はそんな『可能性』を持つ彼をいつまでも見守り、
『人の痛み』をわかる『セカイ』に羽ばたく人間に成長して欲しいと願うばかりなのである。