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2013.5.29 『骨髄穿刺』 第二章

第一章からの続き......

「白血球高いなぁ…。」「はぁ…。」「ちょっと血液内科の先生に聞いてくるね」
と、先生は受診室の奥へと消えた。しばらくすると先生が戻ってきてこう言った
「一度血液内科を受診しましょか」 何が何だかわからぬまま先生の言うとおりに従う。
その後、今までかかったことのない『血液内科』の初診手続きを済ませ、先生の話を聞くことになる。

私は普段、腎臓の病気でステロイドの薬を服用しており、そのため健常者の倍ほどの白血球値がある。
でもそれは私にとっては普段当たり前であって、先生もそれほど気にはしていなかった。
しかし今回はさらにその倍もあるという。その上、前回受診の時もそれなりに高かったそうだ。
先生の見解が始まる。 「たぶん何もないと思うけど白血病だったら怖いので、一応検査しましょうか。」
「….。ん?白血病?….なんとっ!!!汗」
聞き慣れない言葉が耳に飛び込み、一瞬自分の人生を考えた。
「もう一度採血して骨髄液も採りましょうか」 「こ、骨髄!?」
ビビる単語の連発で私は少々チビる。
「どうやってやるんですか?」と聞くと「背骨とかに注射針刺して採るんですよ」と先生は笑いながら言った。
私はこれは避けたい!と思ったが、先生は日をずらしてでもどうしてもするべきだと言い、
5秒間の沈黙の後、私は腹をくくることになる。
「じ、じゃあ、お願いします….。汗」

今まで病院との付き合いは慣れており、当然過去にいくつかの手術やキツい検査も経験してきている。
私は過去の5本の指に入る辛かった体験を思い出し
「あの時や、その時よりマシだろう」
「な~に、背骨に注射針….ハッハッハ。屁が出るぜ!」と自分をふるい立たせた。

それから1時間ほど待って、とうとうその時が来た。
診察室に入り私は開口一番「ズバリ聞きます。痛いですか(ビビってる)」
先生は言う「ちょっとだけね」
医者の言う『ちょっと』は相当う痛い、と相場は決まっているのだ。
私は覚悟し、診療代にうつぶせに寝そべって半ケツ状態でスタンバイOKに。
先生達の準備が始まった。

私は腕の注射や患部の治療など、行っているところを見ていたいタイプで、
その時もどうしても一部始終を見ていたかった。
しかしうつぶせ状態で腰をイジくられるとなるとどうにも見れない。
ぽくぽくぽく…チ~ン….ひらめいた。
「先生、写真撮っていいすか?」「ハハハ、いいよ」
私は携帯のカメラモードを逆にしバッチリ工程を拝見できる構図を獲得したのだ。
「麻酔しますよ~」『ぶちゅ~!』「グッ!!」…..麻酔の麻酔が欲しかった。
そうこうして5分も経たないうちにホンチャン作業だ。
私も仕事でよく使うリーマーの様な物で直角に一気にきた。『ブッス~ッ!』「フンガッ!!」
そして次に「はい1、2の3で力入れて」「ふん!」『グイ~~ッ』髄液が抜かれていく。
正直痛かったが、過去の辛さを思えば意外とどうってことなかった。
終わった…..。と思ったのもつかの間、「はい、もう一回」「なんとっ!!!まだ!」『ブッス、グイ~ッ!』
2回目はちょっと漏らしそうになる。

その後、20分の安静を経て、ようやく完了。
辛い検査も終わり、私は思った「今日は絶対3本飲んだんねん!クソッ」
このうっぷんを夜のビールで癒そうと心に決め診療室を出ようとした。
その時、看護師さんが最後に言った。
「2,3日はアルコール飲まないでね」「……。」

結果が楽しみである。

『骨髄穿刺』 完

『ライフ』
『ライフ』 『ライフ』 『ライフ』